木材の種類
杉材
建築用材として最も多く用いられます。建具材、柱、造作材、電柱など用途は幅広く、割裂性を利用して樽桶材や割箸としても利用されています。材はやや軽軟で、比較的狂いは少なく、切削などの加工は容易にできます。吉野の杉は強度があることから梁桁材・構造材としても使われています。
檜材
狂いが少なく、加工性の良い材です。耐湿、耐水性が良いため、丈夫で腐りにくく、昔から神社やお寺の柱などの構造材から造作材まで広く使われてきました。木肌は精細で、表面を上手に仕上げると特有の光沢が出ます。
秋田杉について
秋田杉は、全国的にも有名な銘木で、日本三大美林にも数えられています。
現在、市場に出ている秋田杉は、主に2種類に分けられます。
人の手で育てられた人工林から伐採された「秋田杉」と自然の中で育ってきた「天然秋田杉」です。
「秋田杉」は、間伐などを行って育てるため、成長が早く、平均生産樹齢は50年くらいと言われています。
一方で「天然秋田杉」は、自然の中で育つため成長が遅い反面、樹齢を重ねても持続的に成長し続けるため、年輪の幅が狭く、美しいとされています。「天然秋田杉」の樹齢は、200~250年と言われています。
現在では、「天然秋田杉」は伐採量が減り、価格も高価になっています。
秋田杉の特徴
耐陰性が強い
秋田杉が繁茂する県内の杉林は直射日光の入らない林が多いため、このジメジメした林内のいたるところに幼稚樹が見られます。
植物の育成には天然のエネルギーである太陽の光が必要なことは当然ですが、日光の入らない原始林で成長してきた秋田杉はそれだけに強度の耐陰性を持っているといえます。
成長の持続性
ほかの地方の杉に比べ幼い時代の成長は遅いですが、老木になっても同じ程度の成長を続けます。
秋田杉ならではの木目がそろった木材が生産されるのは成長に持続性があるためです。
そして同じ秋田杉の中でも県北の米代川流域の秋田杉は最も質の高いものとして評価されています。
杉の質
杉の質は材色、木目、かおりが優劣を決めます。秋田杉の材色(木の中心の色、心材ともいう)は明るく澄んだ肉色が最上と言われています。
木目は細かく幅が大体そろっているものがいいとされいます。
かおりの点では鼻を突く清純爽快な感じをうけるのがいいとされています。
無垢材について
人それぞれに個性があるように無垢材にもそれぞれの個性があります、自然の環境のなかで育ち、刻まれた歴史が木の表情となって現れます。筋や節のあるものの他に色のばらつき、年月を重ねた色の変化なども、無垢材それぞれの個性です。それを欠点とされ、嫌われることもありますが、それも木の持つ個性として理解して、ビンテージデニムのような味わいを感じることができれば、末永くご愛用していただけます。
樟小松材
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- 埋 木 -
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- ヤ ニ -
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- ヤニツボ -
タモ材
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- 節 -
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- すじ(白太) -
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- 蛇腹 -
杉材
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- 節 -
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- シミ -
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- 色の差 -
無垢杉の特徴・特性
個性豊か
合板に比べて、無垢材の色ムラに対して「不良品ではないか」などの意見を頂くきますが、無垢材は、木の個性によって色のばらつき、違いが必ずあります。仕分けにより、違う色が混ざる事や、グレードにより節の多い少ないなどもあり、まったく同じ色柄は存在しません。
このことを考慮しながら無垢材を上手に使って頂ければ合板とは違う愛着がわいてくるはずです。
すべての製品が1点もの、お客様だけのオンリーワンなのです。
※合板はその表面にプリント合板や、薄くスライスした木を接着剤で貼り付け塗装するため、色合いが安定しています。
調湿作用
木は温かみを味わうことができる反面、反りや歪みが収縮膨張時に出ます。多孔性である木は湿度が高い時は湿気を吸収して膨張し、湿度が低い時は水分を放出して収縮します。そのため、無垢材を使用する場合、反りや歪みは避けられない木の性質なのです。逆を言えば、この性質は調湿機能があると言うことです。木は呼吸して私たちの暮らしを快適にしてくれています。
こういった木の特性を十分に理解して頂き、木と共に年月を重ね、よい味を出して頂きたいと思います。
※反りや歪みが出てきた場合、通常、ある程度の期間使用し、温度や湿度の変化を経過する事で無垢素材自体の動きも安定してきますので、様子を見させて頂く場合もあります。
色合いの変化
無垢材は時を経ることで、色合いが変化します。
畳の色が変化するように、自然素材の無垢材も時間の経過とともに変化していきます。
●樟子松材
白っぽい地肌が、飴色に近い色合いになり落ち着いた雰囲気に変わっていきます。
●タモ材
比較的変化は少ないですが、淡い黄褐色が少し濃くなる感じに変わっていきます。
樟子松材
タモ材
日常の注意
室内側と室外側の温湿度環境等により「反り」が発生しやすくなり、建具の間のすき間が大きくなったり、建具が閉まり難くなったりすることがあります。以下の点に注意してご使用ください。
- 水をこぼしたまま放置すると、シミや汚れの原因になりますので、すみやかに拭きとってください。
- エアコン、暖房器具などをお使いになる場合は、建具に直接熱風、熱気が当たらないようにしてください。
- 夏場の冷房、梅雨時の除湿、冬場の暖房などにより、建具両面の環境条件の差を極端に大きくしないでください。
- 直射日光などで日焼け、変色していきますので、窓辺にカーテン、すだれなどを設けて日光を遮ってください。